ストリートピアノって?
◆もし街角にピアノが置かれていたら・・・
ロンドンのとある街角に無造作に置かれたこのピアノ。
なぜこんなところにピアノが?
この街角ピアノで、一体どんなことが起こるのでしょうか?
ちょっと様子を見てみましょう・・・
見えてきたのは、赤やピンクで「Play Me, I'm Yours!」という文字や絵が
ペイントしてある茶色いアップライト・ピアノ。
ラフなシャツを着た男性がジャズを奏でている。
ピアノの傍に寄って聴き入る人もいれば、
ちょっと離れて立って聴いている人、
横のベンチに座って膝を打ってリズムにのる人、
芝生に腰をおろしてランチを食べながら耳を傾ける人...
みな好き好きの格好と距離で、
風に乗ってくるピアノの音色に身を委ねている。
ちいさな子どもたちが覚えたてのドレミを弾いたり、
年配の紳士も「鍵盤にさわるのなんて久しぶりだよ」と、
ゆっくりとメロディをたどる。
曲の合間、傍らで聴いていた人がプレイヤーに話しかける。
リクエストをしたのだろうか、また別の曲を弾き始めた。
「君も弾くかい?」とピアノを譲ると、
今度は別の人がビートルズの弾き語りを始めた。
公園の横を通り過ぎようとしていた人も、
その中へと足を向け、立ち止まり、一緒に歌いだす。
大道芸人のような衣装を着たミュージシャンたちが出てきて、
周りの人を巻き込んでピアノと歌のショーをやり出した。
30分座っているだけでも、
1つのピアノの周りを色々な人と音楽が巡っていく。
*
街角にピアノがあることで、
実際にこんな楽しいことが起こっていたのでした。
※一部引用 http://www.piano.or.jp/report/02soc/london/2009/08/26_9937.html
◆このピアノはいったい何なの?!
これはイギリスで「Play Me, I'm Yours!」と名付けられたストリート・ピアノ・プロジェクトの一環で設置されたものです。
通りがかった人がピアノで何かを弾き、それをまた通りがかった人が聴き、足を止め、会話が生まれ、コミュニティが生まれる。
いつも同じ空間で過ごしながらお互いに知らない人同士が、足を止め、話し出すきっかけを作るためのものとなったわけです。
このような、街角(=ストリート)に置かれたピアノのことを「ストリートピアノ」と呼んでいます。